命短し、歩けよたおやめ

体力なし筋肉なし経験なしのたおやめが老朽化と戦いながらはじめた登山の記録

時計回りの立山周回・二山縦走【3】:剱御前小舎~別山~富士の折立。未来から現世に続く天空の散歩道を行く

立山周回・二山縦走:室堂平~剱御前小舎(泊)~別山~大汝山~雄山~室堂平 2日目_1

【登った時期】2021年7月中旬
【同行者】なし

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日の出と共にまずは別山をめざす

2日目の朝は、朝食をお弁当にしてもらい日の出と共に歩き出す。
とは言え、暗い道をヘッドライトで歩くのは不安なので、出発は明るくなってから。

小屋前で荷物を整えたり行動食をちょこちょこ口にしているうちに朝日が昇ってきた。

 

日が昇ったら歩き出そうと思っていたのに、あまりの美しさに見とれることしばし。

青くて白い光に満たされる朝のひととき。

美しい日没もいいけど、この白い朝の光が大好き。

すっかり明るくなってしまった小屋の横から登りだす。

すぐの分岐は「別山」へのの道標もしっかり確認。

剱岳に見守られながら別山を目指す。

幅広で歩きやすい尾根道は左に剱岳。右を見下ろせば、、

昨日歩いた室堂平が見下ろせる。

雷鳥沢温泉、そして遠くには室堂ターミナルも。

わーい、昨日の私、今日の私は昨日うっとり見上げていたここにいるよ!

日が高くなるにつれ色を変えてゆく剱岳。

未来の山:別山

ほどなく別山南峰(2874m)に到着した。

祠にお参り。
立山信仰では浄土山は「過去」、雄山は「現世」、別山は「未来」の山とされている。
現在過去をすっとばしていきなり「未来」に来てしまったが、どこまでも続く濃い青い空は明るい未来を象徴するようで、やはり嬉しい。

こういうのを群青色というのかな。

少々残っている雪を踏み越えた先に見えるぽっこりが北峰だろう。

地図によると往復20分程度。
祠の裏にザックをデポして、てくてくと向かう。

このこんもりが北峰(2880m)らしい。

登って見渡せば迫力ある剱岳!
ここから向こうは神様の領域なのかもなあ、と思わせるような神々しさよ。

圧倒的な自然を前に、神様のおわすところにお邪魔させていただいた、という気持ちが湧き上がる。

まさに神々の世界。

南峰の方をふりかえる。
この「未来」の世界から次は「現世」の世界(*_*;に逆行して歩いていく。
人気がないこともあり、ちょっとSF風味。

反対側の現世から歩いてきた自分とすれ違いそうだ。
…いや、そうなるとSFではなくてホラー(*_*;

南峰に戻りもう一度祠に一礼し、祠の裏から歩き始める。

やわらかな稜線が続くのかな、と思いきや、

そう甘くはなく、なかなかの急な傾斜を下りねばならないのであった。
そういえば、「急登」の反対語って何だろう。
ここを逆方向から歩いたら「急登」になる。
どっちから歩こうが同じ傾斜の山道は「急登」なのだろうけど、「急登を下りる」ってのはなんだか変な日本語だ。

振り返るとこんな「急登」。
もろいガレ場なので落石を起こさないよう慎重に。
じぐざぐじぐざぐ下りる。

急登について考えながら、嫌なガレ場を降りるとついになだらかな稜線が。

待ってました!

ごほうびロードの始まりだ。

憧れの稜線歩き。天空の散歩道をゆく

どこまでもどこまでも歩いて行けそうな(行けないけど)、、
未来から現世へ続く天空の散歩道だ。

左側に目を転じてみれば、内蔵助山荘。
えらいところに建ってるなあ。
今度はあそこにも泊まってみたいな。

右に見下ろすは室堂平大絶景!
立山ゼブラの中にミニチュアみたいに見える建物たち。

鼻歌なんか出ちゃうよ。

もうにっこにこである。

やがて、岩々しい山々が続く立山では珍しい砂々しいたおやかな山容。
真砂岳だ。

小さく見える登山者たちがなだらかな砂丘を行くようにすら見えなくもない。
ラクダを連れたキャラバンが現れても不思議ではなくもない。

真砂岳は登頂せずに巻いて行く道もあるので、どうするかは決めずにここまで来た。
いたずら書きみたいな看板の前で考える。

まだ疲れていないし視界良好。
風も無し。

行くでしょ!

勢いよく登りだした真砂岳はどっしりと大きく、、、
予想以上に時間がかかってしまった。

しかし、寄り道気分で訪れたわりには、清々しく気分のよいピークに満足する。
安心して小休止が取れる広い山頂だ。

真砂岳(2861m)

左手に「内蔵助カール」を見ながら進む。

しかし、絶好調で進む天空散歩道は長くは続かないのであった。
前方に不穏な黒い岩山が。。

ああ、浮かれた心を打ち砕く絶望の壁。

やはり現世への道は厳しい。

そびえたつ壁の間にも花一輪。

後続の登山者にどんどん追い越され、可憐な花に励まされて絶望の壁を登りきると、小さいながらも広場に出た。

【富士の折立】への分岐点だ。