命短し、歩けよたおやめ

体力なし筋肉なし経験なしのたおやめが老朽化と戦いながらはじめた登山の記録

六甲山系ゆるっ登山:海・山・街!神戸らしさはじける須磨アルプス縦走【須磨浦公園駅~馬の背~板宿駅】

山陽電車須磨浦公園駅~鉢伏山~旗振山~鉄拐山~栂尾山~横尾山~板宿駅 

【登った時期】2024年6月初旬
【同行者】1名

須磨アルプス縦走

六甲全山縦走路の西の端っこ、須磨浦公園から鉢伏山、旗振山、鉄拐山、栂尾山、横尾山、馬の背、東山、と山頂をつなぐルートが須磨アルプス。

海と街と山がぎゅっと近い神戸ならではの低山ながら絶景が楽しめるルートを歩き、ついでに「乗り心地の悪さ」に定評のある乗り物カーレーターにも乗ってきた。

スタートはのどかな山陽電車須磨浦公園駅

ホームに降り立つと昭和感あふれる看板♪

あれ、

明石海峡大橋がばっちり映っている。
ということは昭和じゃなくて平成。
平成後作成にしてはレトロ感昭和感あふれすぎでは。
狙ってやってるとしたらなかなかの策士じゃのう、須磨浦山上遊園さん。

須磨浦公園駅の上はすぐロープウェイ乗り場になっている。

そう。
ここには私の大好きな素敵な乗り物があり、ロープウェイ、カーレーター、リフトと乗り継げば、標高約246mの須磨浦山上遊園までばびゅーんと連れて行ってくれるのだが、、、

さすがに今日は自分の脚で歩く事に。

きゃっほー!
山はやめて海だ海ー♪
と駆け出していきたくなる駅前

そんな海岸に背を向けて登りだす。
まずは舗装された遊歩道を進み

ちょこっと登っただけで、青い海の向こうにかすむ淡路島が見える。

身体を慣らしながらゆっくり階段を登って

30分ほどで須磨浦ロープウェイ鉢伏山上駅に到着。
ロープウェイ越しに見下ろすと、低山ながらぐっと高度を上げてきたことがわかる。

通常登山者はトイレ横の道から登っていくのだが、
今回は「乗り心地の悪さ」で有名なカーレーターに乗って行く。

日本でここだけ!乗り心地の悪さが評判を呼ぶカーレーター

カーレーターはベルトコンベアによる人の輸送方法として1960年頃に「日本コンベヤ」によって開発された。ここ須磨浦山上遊園には1966年に開業。1965年開業のびわ湖バレイのものが廃止されて以来、日本唯一のカーレーターとしてその名を轟かせている。
なんたって「乗り心地の悪さをを適度に残すための維持管理を行っているという変な乗り物なのだ。ピンチをチャンスに変える生き残り戦略はぜひ見習いたい。

片道200円。

さあ乗ってみよう!

座席が付いた大きな籠がまわってくるので、さっと飛び乗る。

乗り込むときも停止しないので、レバーをしっかりつかもう。

下から見上げるとものすごい急勾配が感じられる。
わずか3分弱。
わくわくキャッキャ騒いでいる間に通過してしまうけど、左側窓から景色も見えます!

かなり昔に乗った時と比べて座席がふわふわしている気がすると思ったら、今年の1月に【山陽電車の6000系】にバージョンアップしていたらしい。

ガタガタ感には変わりなし。

カーレーター山上駅の前には回転展望閣。
この中にも昭和がたっぷり詰まっていると聞くが、今日はスルーして本来の登山に戻ろう。

鉢伏山~旗振山~鉄拐山~おらが茶屋まではどんどんと

山上遊園から登山道に戻ればすぐに鉢伏山山頂。
山頂というか広場に立つ山頂標。

樹林帯を5分ほど歩けば旗振山に到着。

展望の良いポイントにある旗振茶屋。
六甲山茶屋文化を伝える茶屋の1つだが、

江戸時代から大正初期まで大きな旗を振って大阪堂島の米相場を岡山方面に伝達していた【旗振通信】の中継点だったのがその名の由来だとか。

なにそれどんな男塾!

 

www.arukuyo.com

 

堂島から九州まで40分で中継されていったという旗振通信。
驚くべき速さではないだろうか。

この辺りは歩きやすいなだらかなコースだ。
どんどん進む。

鉄拐山到着。
大阪方面の展望がぱっと開け、須磨の海岸も良く見える。

気持ちの良い緩やかな尾根道を進み

整備されたコースに出ると

おらが茶屋が見えてきた。
現在の運営者は、先代の経営者が撤退した後神戸市の公募に応募された方だそう。

屋上は展望台。
1階はありがたいきれいなお手洗い。
ゆったりしたベンチもあるのでここでお昼休憩とした。

須磨アルプス名物?地獄の階段

おらが茶屋から東に進むと
これまで登ってきた高度を打ち砕く長い長い長ーい下り階段とおとぎ話のように団地が現れた。
団地の向こうにぽこんと見える山が次に向かう栂尾山だろう。
下り階段スピード狂が現れると危険なせいか?階段は一直線に下りられるないよう所々に曲がり角がついている。
私はスピード狂ではないが下り階段は割と好き。
とんとん一気に下りる。

階段を下りて住宅街を抜け、途中で振り返るとマンションの間に先ほど「一気降り」してきた階段が見えた。

唐突に住宅街が現れるのがこのコースの面白いところ。
スーパーもあるので、今回は水少な目で出発しここで冷えた飲み物を追加した。

住宅街を通り抜けると、地獄の階段が現れた。
誰が数えたか400段ほどあるらしい。。

本日のハイライトその1
須磨アルプス地獄の階段。

登るのは地獄だけど、、美しい青い空へ一直線に伸びる階段にはなんだかうっとりさせられるものがある。
これは天国への階段ではないか?

天国への階段はところどころに踊り場があり、ベンチもあったりする手厚い階段だ。

振り返ればさっき超えてきた山々の向こうに淡路島まで見渡せる。


遠慮なく休憩しつつゆっくり登ろう。

かなり登ってきた。
これを一気に下りたら気持ちいいだろうなあ!

休み休み息を整えて登り切った。
本日一番の過酷ポイントは終了!

すぐに栂尾山頂。
展望台があり多数の人が休憩中だった。

樹林帯に入ると、花崗岩の岩が現れ六甲山ぽくなってきた。

横尾山頂

滑りやすいザラザラした下りがはじまり、

ちょっとした鎖があったりと、だんだんそれっぽくなってきて期待が高まる。

見えた!

本日のハイライトその2
馬の背だ。

ちょっぴりアルプス気分の馬の背を行く

白い尾根道がうねうねと続いている。

すぐ後ろに住宅街が広がっており、いかにも神戸の低山っぽい光景だ。

低山だけどなかなかの迫力。
岩の間の細い道をよじ登って超えていく。
高度感もあまり感じないのでここは見た目ほど怖くない。

一山超えた所に

名勝 馬ノ背

の標識があった。

気持ちいい!

標識の先は両端が切れ落ちている幅が細い道。

ここで歩みが停まり躊躇している人もちらほら。
10mほどだが、高所恐怖症の人には辛いと思われる。

短いプチアルプスだが楽しかった。
この景色が住宅街のすぐそばにあるのがすごい。

馬の背から10分ほどで東山到着。

馬の背の全貌が良く見えた。
こちら側から見ても馬の背のすぐ後ろに住宅街。

東山からは最寄りの妙法寺駅か少し遠いけど板宿駅への分岐がある。

板宿駅へは1時間程度。
歩きやすい樹林帯を通り、最後は町中だ。

今回は銭湯に寄りたかったので板宿駅に下りた。
板宿からあと少しがんばって歩くか、地下鉄一駅で長田駅まで行けば銭湯がたくさんあるし、鉄人28号もそびえているよ。