会下山遺跡~風吹岩~黒五谷~横池~神戸薬科大登山口
【登った時期】2022年11月下旬
【同行者】なし
黒五谷再び
数年前に盗み聞きした情報を元に11月上旬に訪れた黒五谷は紅葉には少し早かった。
その後、見ごろと思われた時期に都合がつかず11月下旬に再訪問。
既に散り紅葉だったが、赤い絨毯は美しく、楽しいゆるっ登山になった。
会下山遺跡の黄色と黒五谷の赤
阪急芦屋川駅から今回も会下山遺跡登山口へ。
標高は100mほどあるで既に海が見えている。
最近お世話になっている会下山遺跡。
今日も人気のない登山口から入山。
会下山遺跡は黄色く染まる木々が多いようで、足元にも黄色い葉がたっぷりと散り積もっていた。
今日はすっきりとした晴れ。
海の方まで澄み渡る青空。
派手な赤い紅葉もいいけれど、黄色く染まった山もいい。
蛙岩も黄色い葉の中。いつもようにどっしりと海を見つめている。
風吹岩を経て、、(やはりこのルールの方が楽に登れる気がする)
芦屋CC手前から黒五谷方面へ入る。
前回より葉が落ちた木々が増えたせいか、道が明るくなったような気がする。
緑黄赤と信号機のごとき三色のトンネル
あっという間にベンチまで到着。
11月上旬に来た時は緑の中のベンチというイメージだったが、今日はすっかり周りに紅葉が降り積もり晩秋の色に染まっていた。
もう少し早ければ足元の紅葉も真っ赤だったのかも。
堰の周りの木々も晩秋の色に染まっている。
色褪せ気味とはいえ、まだまだ輝いている紅葉の下でお昼休憩。
明るくてとても素敵な休憩所。
整備してくれた方ありがとうございます。
ここからは紅葉の絨毯を踏みしめて歩ける贅沢な秋の道。
大好物の枯葉ロードを行く
赤銅色とよびたい落ち葉の上をかさかさ歩いて行く。
濡れ落ちるような濃い緑の山もいいけど、晩秋や冬の落ち葉の上を歩く山行はかなり好き。
澄んだ空気感。
乾いた枯葉を踏む音。
そして、花が咲いているわけでもないのに秋の山の空気は不思議に甘い気がする。
甘いような香ばしいようなとてもいい匂いをいっぱい吸い込んで歩く。
空気まで落ち葉色に染まっている気がする。
楽しくて嬉しくてにやにやしながら歩いていたら
あっという間に、分岐の手前の開けたところまで来てしまった。。
「紅葉の見頃」という意味ではやはり少し遅かったようで、かなり落葉が進んでいたが、その分足元には赤い絨毯が広がっている。
場所によってはまだまだ赤い葉を残す個体も。
誰も来なければ寝転びたいくらい。
このかっさかさの上に大の字になって頭上の青空と赤をぼんやり眺めたい。
が、さすがに人通りは絶えないので地面に這いつくばって写真を撮るだけにした。
行き倒れと思われても困るしね。
想像以上の絶景が広がっていた雌池
落ち葉萌えを十分に楽しんだので、そろそろ先を急ごう。
まずは打越峠まで登り、峠の分岐で【横池・風吹岩・芦屋】方面へ進路を取る。
前回下りた【八幡谷】コースがあまり好みの道ではなかったため、今日は初めての【薬大コース】を下りてみるつもり。
まずは横池経由で風吹岩まで戻り、その後薬大方面へと下りるのだ。
何度か【七兵衛山】の道標が現れて「登らんのかー?」と圧をかけてきたが、今日は時間がないため振り切ってひたすら横池へ。
植林のための筒がたくさん。
眼下に雌池が見えてきた。
このまま池に立ち寄らず風吹岩まで行くこともできるが、せっかくなので池のほとりを歩いて行こう。
少し急な坂を下りて、雌池のほとりまで。
と、そこには予想以上に美しい絶景が広がっていた!
ほぼ無風だったせいもあるけれど、これは関西の大正池とよんでもいいのでは?
と思えるほどの美しさ。
そしてたぶん大正池より人いない。
というか、誰もいないせいで神秘感すらある。
かなり前に一度来たことはあるのだが、真夏だったせいか、
暑い。
虫飛んでる。
緑がうっそうとして重苦しい。。
という感想しかなかったが、晩秋の静かな雌池がこんなに静謐で美しかったとは。
雌池のほとりから離れ、猪が出そうな笹の道。
出そう。
すぐに横池に出た。
ここでは本当に何度か猪を目撃しているが、今日はいない。
良かった。
横池にはまだ数組のハイカーが残っていた。
メイン道に戻り、風吹岩の脇から今朝登ってきた道を下りる。
神戸薬科大方面へ展望抜群の道を下りる
薬大登山口へ下りる分岐まできたが、道標には【魚屋道を経て森北町へ】とあるだけで、薬大方面への記載がない。
地図を見ても、仕込んできたスマホアプリを確認してもここが分岐で間違いない。
道は、、、ある。
たぶんこれ。
道標が無くても地図を信じて行くかーっと思った時に見つけた。
マジックで適当に書いたような【薬大】の文字。
ちっちぇ!
道標に正式な記載がないということは、あまり整備されていない歩きにくい道なのかなあ、と思ったが、どうしてどうして。
すごく歩きやすいv
しかも樹林を抜けるとぱあっと右側が開けて
海が見渡せる。
その後も植林中らしき、苗木がたくさん植わった場所を通ったり
今度は左側に展望が開けたり
見晴らし抜群の場所にはベンチまであったり
とっても楽しい道ではないの。
緑化事業の看板。
六甲山が明治の初めまではげ山だったというのはよく聞く話だ。
いつかこの世を去る時、もしも少しでもお金を残すことができたら六甲山緑化事業に寄付したいなあ、というのが最近考えている夢?だ。
アルプスの登山道整備も気になるけれど、やはりこれだけお世話になり愛してやまない地元の六甲山でしょう。
と、偉そうなことをいう前に、そもそもわずかでも遺産を残せるのかという問題があるが。。
がんばろう!
海への展望から離れて林の間をおり、
突き当たったフェンスに沿って下りる。
フェンスの向こうが神戸薬科大学かな。
?
フェンスが切れたところで道を見失う。。
何だか以前もこんなことがあったような。
すぐそこに民家が見えているのになぜか山から出られないという恐ろしい超低山道迷いだ。私は下山時登山口遭難と呼んでいる。
六甲の裾野を徘徊しているとよく遭難するように思う。
とにかくこのまま少し下りてみる。
あ。
少し進むとあっけなく道が浮かび上がってきた。
小さな流れを超えたところに階段発見。
階段を登るとそこは、
ここにもものすごーくちっちぇ【登山口】の目印。
いつものようにいきなり普通の住宅街なのだった。
思いがけず、
想像以上に美しい雌池と歩きやすく楽しい薬大コースを歩く事ができた。
こんなに良い道なのに道標や登山口があんなにわかりにくいのはなぜなのだろう、という疑問を持ちながら、JR甲南山手駅近くの森温泉へ向かう秋の一日だった。