命短し、歩けよたおやめ

体力なし筋肉なし経験なしのたおやめが老朽化と戦いながらはじめた登山の記録

六甲山系ゆるっ登山:きのこの山と栗の道【東おたふく山登山口~有馬温泉】

東おたふく山登山口~東おたふく山~土樋割峠~蛇谷北山~一軒茶屋~有馬温泉 

【登った時期】2022年10月上旬
【同行者】なし

最近お気に入りのおにぎりを買って、秋の初めの六甲山

ようやく涼しくなってきた六甲山。
5月に歩いて気に入ったコースを再び登ってみた。

昼食用のおにぎりはJR芦屋駅北側直結の【ぼんたぼんた】で購入。
コンビニより少々高いけど、最近はここで調達していくことが多い。
たくさんの種類があるし握りたて。
欲しい具がショーウィンドウに並んでなくてもすぐに握ってくれる。
7:30から開いており、イートインコーナーもあるのでお味噌汁とおにぎりを食べることも可能。

ひとつひとつパックに入っているので、ザックの中でつぶれない。
ぎゅっというよりはふんわりした握られたおにぎりなので3つくらいは余裕でいける。

おにぎり購入後、芦屋駅の南口にまわってバス停へ。

東おたふく山登山口へは【芦屋ハイランド行】のバスに乗る。
このバスはJR芦屋駅南口と北口の両方のバス停に停まる。
南口→北口の順なので、念のために南口から乗るようにしている。
(満席だったことはないけど)

JR芦屋駅南口。

この日はJR芦屋からは数名しか乗らなかったが、阪急芦屋川駅からは10名ほどが乗車。
阪急芦屋川駅からは満席になることもありそうなので、どちらからでもよいならJRから乗った方がいいかも。

激しいカーブの山道ではないけどまあまあ揺れるので座れる方が有難い。

20分ほどで【東おたふく山登山口】到着。

舗装路を登山口へ進む。

最初の分かれ道は左へ。

次は左。

強く主張する「左に入るなーーっ」の注意書き。
それよりも【登山口】の標識を巨大にした方がいいような気がする。

相変わらず分かりにくい登山道入り口を左へ。
「住宅街へ入るな」と同じくらい目立つ看板を掲げてくれてもいいのでは。

小さな流れを渡って

登っていく。

秋の山を彩るきのこたち

と言っても、白や茶色がほとんどなのであまり「彩り感」はない。

六甲山を登ってきのこに目を奪われることはあまりなかった気がするけど、今日は非常にきのこが多いような気がする。

わしゃわしゃ

びろびろ

きのこばかりでちょっと気持ち悪いので、かわいらしい赤い実も愛でる。

行く手を阻む倒木にもきのこ。
左右で種類がくっきり分かれているのが陣取りとか綱引きのようで微笑ましい。

登山道の左側、木々の向こうに見えるお屋敷

タンクのようなものも見える。
お屋敷とは名ばかりでセレブのふりをしたあやしい研究施設か・・
と楽しく妄想するけれど

単なる水道施設だった。

足元に目をやるとたくさんのどんぐり達。
秋だなあ。

どんぐりを踏みしめて登る。

木々が開けてくると、東おたふく山だ。

本日は曇り。
大阪方面の空も雲が覆っている。

東おたふく山の脇道

前回はメインの登山道をそのまま進んだが、今日はメイン道からちょっとした分かれ道に入ってみた。
少し進んで開けた場所に出ると人の手が入っている感じ。
そういえば、東おたふく山草原の保全活動を行っているとの記事を読んだような気がする。近年笹の繁殖が旺盛でススキの草原が浸食されているのだとか。
この辺りは笹の刈り取りを行った後だろうか。

脇道の行き止まりまで来た。

大阪の方までの展望も開けている。
ゆっくり腰を下ろしたい場所だけど、まだ休憩には早すぎる。
水分補給のみ行いメイン登山道まで引き返した。

東おたふく山頂の分岐を【雨ヶ峠】へ向かえば【七曲り】を経て六甲山山頂だが、混雑を避けるために今日も【土樋割峠】方面を選択。
5月に歩いて静かな山歩きが楽しめたのでお気に入りになったコースだ。

迷路みたいな笹の道をどんどん下りる。

【土樋割峠】道標が見えた。

【土樋割峠】の道標はまっすぐに【蛇谷北山コース】を選択。

林の中を抜けたり、岩の間を通り抜けたり、

ちょっとした尾根を歩いたりと、楽しい道。

尾根と言えば、例えばこのあたりでも足を滑らせたら結構下まで落ちていきそう。
怪我して動けなくなっても登山者が非常に少ないので、すぐには見つけてもらえないかも。
ザックの中に潜ませたツェルトやヘッドランプを思い浮かべる。
悩みながらも今日も持ってきたけど、これからも低山日帰りハイクにも必ず装備しようと思う。

笹が生い茂る夏を超えた六甲山

六甲名物(と私が思っている)笹に覆われし道。
あまり登山者が多くない道は、このように両脇から押し寄せる笹がかぶさってきて歩きにくいこと甚だしい。
5月に来た時はちゃんと足下が見えていたので、夏の間に茂りに茂った様子。

所々に建てられた標識をも覆い尽くそうとする笹の生命力。

最高峰感は薄いけど、一応【芦屋市最高峰】にも立ち寄る。
最高峰の標識もかなり笹に覆われていた。

笹を見飽きて空を見上げれば、木の幹をびっしり覆うきのこたち。

気持ち悪いなあ。
と思いながらついカメラを向けてしまうのは何故なんだろう。
怖いもの見たさってやつ?

あっ

あれは猿のこしかけだろうか。

六甲で見るのは初めて。
しかもなかなかのサイズ感では。

今日のベストオブきのこ。

岩のど真ん中にひっそり生えて根性見せていた。
きのこって木や土だけじゃなくて岩にも生えるんだなあ。
油断も隙もない。

20分ほどで六甲山神社(むこやまじんじゃ)の駐車場に到着。
観音様も腰まで植物に覆われ、しみじみと夏を超えたことを感じさせる。

六甲山神社には車道も通じているので、念のため歩道を選んで下りる。

鳥居をくぐるとアスファルトの道に合流。
左へ進むと一軒茶屋と六甲山最高峰。

トンネルの中央辺りが芦屋市と西宮市の境。

トンネルを通りぬけ少し行くと、一軒茶屋。
閑散とした道を歩いてきたが、ここには非常にたくさんのハイカーが休憩していた。
ほとんどが七曲りを登ってきたと思われる。

きれいに整備された休憩所で昼食とトイレをすませたら有馬温泉に下山。
魚屋道(有馬方面)へ向かう。

最初は石を敷いた遊歩道のような道

やがて歩きやすい土の道

その後は大きめの石がごろごろしたり

少しアップダウンをしながら、基本どんどん下りて行く。

ところどころに朽ちかけたベンチがあるが、なぜかいつも湿っているような気がする。
気のせい?

東屋。
ここは休憩しているハイカーをよく見かけるが、今日は誰もいなかったので覗いてみた。

栗が気になって仕方がない魚屋道を下りる

何げなく【魚屋道】についての説明を読む。。

魚屋道=神戸(つまり瀬戸内海ですな)の魚を有馬温泉に運ぶための道

何度も何度もこの道を有馬まで歩いていたくせに知らなかった。
変な名前の道だなあとは思ってたけど、江戸時代に魚を運んだ道を今歩いているのね。
昔の人はすごい。

このあたりから道は歩きやすくなってくる。

 

これはまん丸こくて可愛い。

小さく丸くかわいくても数が多いとやはりちょっと気持ち悪い。
山の中でキノコを見つけても「おいしそう!」と思えないのは数に圧倒されるからだろうか。

この魚屋道の後半部分はきのこよりも栗がどっさり落ちていた。

至る所に栗栗栗。
そして観察してみると、この栗たちのほとんどがイガだけの姿。
中身無し。

何者かが中身を食べているかお持ち帰りしているということだ。

秋になると銀杏並木の下に出没し銀杏を拾っている人をよく見かけるが、有馬の里に「栗拾いましょう会」みたいなのがあって、栗を収穫しているのだろうか。

いや、人間ならたぶんイガごと拾って持ち帰ってからゆっくり解体するんじゃないか。

ということは、やはり六甲と言えば、の猪だろうか。
しかし蹄と鼻と牙しかなさそうな猪が栗の中身を食べるなんてできるのか?

できるらしい。

下山後youtubeで栗を食べる猪の動画を複数発見。
あの巨体で器用に栗をむいて食べていた。

誰が栗を食べているのか問題は一応解決。

その後も至る所に落ちている栗を見ながら単調な道をどんどん下る。
頭の中は栗でいっぱい。
つづら折りを何度も繰り返す。

石が多いが緩い下りの歩きやすい道だが、このあたりまで来ると脚が疲れてきて些細なことで滑りがち。
体力のない私はあまりスピードが出ないよう気をつけて歩く。

もう飽きてきたよ!

という頃にようやく登山口へ到着。
そこはもう有馬温泉街の端っこで、温泉宿が並ぶ通りだ。

下山後いつも利用する日帰り温泉施設【銀の湯】

施設の裏手に大きなザックも入るロッカーが整備されているのが便利。
(小さいザックなら中のロッカーも使用可能)
ベンチもあるので荷物の整理もできる。
ここでお風呂セットだけを持って温泉へ。

使用には100円玉が必要だけど嬉しい返却式。

風呂上がりに有馬温泉街を徘徊していたら、焼き栗の店を発見。
今日は下山時に栗のことばかり考えていたので思わず購入してしまった。
丹波産の栗でお値段はそれなりに高かったけど、粒がとても大きくて立派。

帰宅後トースターで温めなおして食べたら自然な甘みがとても美味しかった。
また買いたい。