命短し、歩けよたおやめ

体力なし筋肉なし経験なしのたおやめが老朽化と戦いながらはじめた登山の記録

頂を目指さない八ヶ岳_2:備えあれば憂いなし。戦え!おにやんま君

黒百合ヒュッテ~本沢温泉

【登った時期】2023年7月中旬
【同行者】1名

天候はイマイチだったが、のんびりと黒百合ヒュッテテント泊を楽しんだ翌朝。
今日は次の宿泊地:本沢温泉へ向かう予定。

入念なるアブ対策を行い黒百合ヒュッテを発つ

テント場で迎えた朝は白くけぶっていた。
雨粒は落ちてこないがしっとり霧の中で朝食をとり、テント撤収。
ヘリの荷揚げ予定もあり、あっという間に人気のなくなったテント場。

怖れていたアブには未だ出会っていないが、今日は徐々に晴れるという予報のためしっかりめの対策を施す。

長袖長パンツに身を包み、
まずは愛用の自作虫よけスプレー。
アブには効かないという噂もあるが、、とりあえずしゅっしゅっ。

www.arukuyo.com

 

そして、

満を持して登場したのは、、

おにやんま君!

アブ等の天敵である「オニヤンマ」の姿を模したこの製品。
身につけるだけでオニヤンマを怖れた虫が本能的に寄ってこない」という商品だが、口コミやレビューを読むと、効果があるという意見と無いという意見がまっぷたつ。
以前から気になって仕方がなかったのを、この八ヶ岳プランが決まった時に思い切って買ってしまったのだ。

そういえば本物の「オニヤンマ」は見たことがないなあと思い、

WEBで検索して比べて見てみたが、羽がくっきりしすぎている以外は結構いい感じにできているように思う。

装着場所は、迷った挙句に帽子のやや後頭部に付けた。

さあ、見せてもらおうか、おにやんま君の性能とやらを!

本日宿泊地:本沢温泉に向かって出発

天狗岳経由で行く案もあったがまだまだ雨も降りそうだし風がかなり強いという天候のため中山峠からはしらびそ小屋方面へ下りて向かう。
午後から天候回復する予報だが、体力技術共に自信のない私と体力充分だが登山は不慣れな同行者のため、とにかく安全策をとりましょう。

中山峠ではなかなかの強風。
木々はゆっさゆさ揺れているし、雨もぱらぱらと降ってきた。

風雨の中、急な下りを丁寧に下りていく。

急な下りの終わりごろからまた苔の森が広がりだした。
風もやみ、静かな森歩きが戻ってきた。

きのこたちも豊富な森。
苔の間の小さな小さなきのこ達に足が止まる。

これはきのこではないのかな。

らっぱみたいな集合体は、燕の雛が大きな口を開けている様子を思い出させる。

分岐を本沢温泉方向へ。

たいした距離は歩いていないが情けないことに、そろそろへばってきた私。
やはりたおやめの身にはテント泊縦走は分不相応であったか。。

このあたりから時々薄日が差すようになってきた。
気温も上がってきたので雨具も脱ぎ軽装で歩く。

時折太陽が姿を現すと暗かった森がさーっと輝き苔もきらめく。

美しいブナの森。

ちょっと元気が出る。

「ちょっとランドネ感あるな」
「確かに。カワイイ山ウェア着て立ちたーい」

重いテント装備と疲れをしばし忘れ、
きゃっきゃ、うふふ、とはしゃぎながら歩いていると。

後ろから手ぬぐいをぶんぶん振り回しながら歩いて来る男性が現れた。
なんと、アブにまとわりつかれているという。

虫除けスプレーに興味を示されたので、手ぬぐいにしゅっ。

ミントの香りを手ぬぐいから振りまきながら風の様に爽やかに歩いて行った。

しばらく行くと今度はラケットみたいなものを掲げた男性現る。

あっ
あれは!

フレーム内の糸に電気が通っており、虫をばちーーんと感電死させるやつじゃない?
昔タイ旅行の際にやや高級なレストランで食事をしたら、私たちのまわりで店員さんが同様のラケットもどきで

ばちーん

ばちーん

とハエを退治しまくっていたのを思い出した。

彼はラケットもどきを素振りしながら去っていく。

ということは。

私たちはまだ遭遇していないけれど、既にアブは人を襲っているということだろう。

ということは。

オニヤンマ君、もしくは虫除けスプレー、もしくはその両方に効果があると考えてよいのではないだろうか?

 

どっちに効果があるのだろうか、、などと話しているうちに遂に本沢温泉に到着!

私の遅さのため予定時間をややオーバー。
せっかく晴れてはきたが、この後天狗岳登頂はやや厳しいかもというところ。

とはいえ、さすがにこれだけでは物足りない。
小屋のスタッフに「夏沢峠まで行けば少し開けているので景色も楽しめる」と聞き、そこまでは行ってみることにした。
小屋の前で昼食を手早くとり、不必要な荷物を置いて出発。