ポジティブシンキングでガスの山を行く
【登った時期】2025年7月上旬
【同行者】1名
梅雨真っただ中の日程のため、温泉巡りを楽しんで登れれば登ろうか、という気分で訪れた乳頭温泉郷。
天候不良の際は登山はしないつもりなので、ばっちり雨が降っていればあきらめるところだが、、待っていたのはなんだか中途半端な天気。
麓で温泉を巡りながらのドライブ中、空は晴れたり曇ったりとまずまずの天候。
さっぱりとあきらめるには惜しい。
さあどうする?

温泉めぐりを兼ねて訪れた秋田
秋田駒ヶ岳には数か所登山口があり、今回予定していたのは最もポピュラーな八合目から頂上を目指すコース。
八合目には駐車場があり、6月~10月のマイカー規制中はアルパこまくさで登山バスに乗り換える。
雨雲レーダー上は雨のようだが、あきらめきれずに登山の準備をし、
とりあえずアルパこまくさへ向かってみる。
途中からだんだんと天候が怪しくなり、到着したアルパこまくさは雨は降っていないものの霧の中。登山バスは通常運行していたので、
とりあえず乗ってみる。
バスを下りるとそこは既にガスの中だった。霧雨のような状態のため、
とりあえず登ってみる。

八合目バス停には大きな避難小屋がある。
しっかり雨具を着こんで出発。


登山口からしばらくは舗装路。

噂に聞いていた通り、整備されたとても歩きやすい道。
晴れていれば右側に展望がありそうだが、もちろん何も見えない。
ガスと霧雨とポジティブシンキング!
抜きつ抜かれつしながら歩いていた高齢のグループは花が目当ての様子。
そのうちの一人の女性は、負け惜しみではなく本当に嬉しそうに花を愛でながら
「雨粒がきらきらとてもきれい!こんな光景は今の季節しか見られないのよね」
とにっこにこ(*'▽')。
なんというポジティブシンキング!
私たちも見習おうではないか。

しっとりと雨粒をまとったカワイイ花たちっ!

名前はわからないが心和ませてくれる可愛い鳥っ!

しかし、元々そこまでお花に興味があるほどではない私のポジティブシンキング心は長続きしない。
ガスの中黄色く咲き誇る花畑。
既にポジティブ婦人のポジティブシンキングを忘れた私たちには、あの世感あふれる光景にしか見えない。
たいそう幻想的ではある。

白い世界に黄色は映えるねー
とか言いながら歩いて行くと木道が現れた。
地図で見ると【阿弥陀池】のほとりであるらしい。
池は全く見えないが、名前からして更にあの世感が高まる。
そしてこのあたりから、雨はさほどではないが突然風が強くなる。

滑らないように気をつけて木道を進み、【阿弥陀池】の端まで来ると頂上への分岐ポイントだ。
遮るもののない状態で風は強いが、滑落しそうな道ではないため進むことに。
最初のうちはごろごろ石の敷き詰められた幅のある道。
やがて足元は整備された階段に。
風は相変わらず強く、このあたりからは雨粒も大きくなってきた。
時折強めの風がごおおおっと吹く中、ゆっくり丁寧に登り、、

秋田県最高峰:男女岳登頂
到着!
秋田県最高峰:秋田駒ケ岳(男女岳 1637m)に登頂!
よし、最高峰に立った!
速攻で下りる。

阿弥陀池のほとりにある避難小屋まで下りて来た。
ひっそりした感じなのに、扉を開いてみれば中は大人数のツアー客ですし詰めといっていい状態でちょっと驚く。
休憩する場所もない。
・・と思ったが、ツアー客はちょうど出て行くところの様子。
この後は予定通りムーミン谷を経て周遊コースを歩くらしい。
閑散とした中でおにぎりなど食べながら、
「予定変更して今日はここで引き返そう」と話していると、まさにムーミン谷を通ってきたらしいグループが入ってきた。
念のために様子を聞いてみると
「木道が水没しており藪漕ぎしないといけないところがある」
「花は、、半分くらいかなあ」
とのこと。
このレポートに背中を押され、往路と同じ道を下山することに決定した。

往路はほぼ無風だったあたりも風が結構激しい。
下山中に雨脚はどんどん強くなり、水が流れて川のようになっているところもあった。

今朝出発時にこのくらい雨風が強かったら私たちは引き返していたと思うが、これから登っていくらしくすれ違う人はかなり多い。
みんな根性あるなあ。

霧の中に咲いていた花たちの記憶しかないけれど、こんな悪天候でも歩きやすい整備された登山道だった。
もう少し年をとっても歩けそうなので、
仕事をリタイアしたらもう一度来ようね。
その時は麓で湯治でもしながら天気の良い日を待とう!
と友人と誓いあいながら冷えた体を温めるべく温泉に向かうのであった。
記事アップロード後の追記
ちなみに秋田県の最高峰は駒ケ岳男女岳だが、最高地点は鳥海山中腹の標高約1,775m地点だそう。コメントにて教えていただきタイトルを修正しました。
ありがとうございました!